マレーシア印紙税制度改正:セルフアセスメント制度(SDSAS)開始および自主開示プログラム(SVDP)のご案内

マレーシアでは、2026年1月1日より印紙税セルフアセスメント制度(Stamp Duty Self-Assessment System:SDSAS)のフェーズ1が開始されました。

マレーシアでは、2026年1月1日より印紙税セルフアセスメント制度(Stamp Duty Self-Assessment System:SDSAS)のフェーズ1が開始されました。

これにより、従来のように税務当局(IRB)による査定を待つ方式から、企業(納税者)自身が以下を行う制度へと変更されています。

  • 印紙税の課税対象となる契約書・文書の識別
  • 印紙税額の算定
  • MyTaxポータル(e-Duti Setem/e-DS)を通じた申告・納付

印紙税の判断・計算責任が、企業側に明確に移行した点が最大のポイントです。

SDSAS 導入スケジュール

  • フェーズ1(2026年1月1日~)
    賃貸借契約、担保関連書類、一般的な契約書等
  • フェーズ2(2027年1月1日~)
    不動産譲渡(評価・不動産サービス局(JPPH)の評価を伴わないもの)
  • フェーズ3(2028年1月1日~)
    上記以外の全ての印紙税対象文書

セルフアセスメント制度の導入に伴い、IRBによる印紙税監査・事後確認が今後強化されることが見込まれます。

特に日系企業様においては、

  • 本社フォーマットの契約書を使用している
  • 英文契約・日英併記契約が多い
  • 過去契約の印紙税対応が担当者任せになっている

といったケースも多く、意図せず印紙税未対応・過少納付となっているリスクが顕在化しやすい状況です。

制度移行に伴う救済措置として、印紙税に関する特別自主開示プログラム(SVDP)が設けられています。

  • 実施期間:2026年1月1日 ~ 2026年6月30日

対象となる文書

以下の期間に作成・締結された文書が対象です。

  • 2023年1月1日 ~ 2025年12月31日に作成された文書で、
    • 印紙税の申告・納付が未実施のもの
    • 申告済みだが印紙税が未納付のもの

SVDPを利用するメリット

  • ペナルティ軽減措置あり
  • SVDPを通じて印紙税を納付した文書は、原則として印紙税監査の対象外

※ただし、SVDP期間内に申告を行っても、同期間内に納付が完了しない場合は延滞ペナルティが課される可能性がありますのでご注意ください。

SVDPの適用期間は2026年6月30日までと限られております。
日系企業様におかれましては、以下の対応を早期に実施されることを推奨いたします。

  • 過去(2023~2025年)の契約書・合意書の棚卸し
  • 印紙税対象文書の洗い出し
  • 印紙税の適正額・未納有無の確認
  • 必要に応じたSVDPの活用検討

弊社では、印紙税の税額算定・申告サポート、SVDP申告・納付サポートをご提供しております。制度対応や過去契約の整理についてご不明点がございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。