2026年6月1日より、EP(Employment Pass:雇用パス)を保有する外国人を雇用する企業に対し、地元の学生へのインターンシップ提供を義務付ける「1:3インターンシップポリシー」が本格導入されます。本制度の概要と実務上の留意点は次の通りです。
制度の概要と適用対象
本制度は、EPの承認(新規および更新)を受けた企業に対し、承認されたEP1件につき最大3名の地元学生に向けてインターンシップ枠の提供を義務付けるものです。
適用対象
MYXpats、MDEC、MIDA(マレーシア投資開発庁)、IRDA(イスカンダル地域開発庁)を通じてEPの承認を受けた企業が対象となります。EPカテゴリー1〜3のすべてが対象です。
免除対象
設立から2年未満の企業、駐在員事務所または地域事務所(RERO)、およびデジタルやエネルギーなどの主要セクターで政府から免税措置(パイオニア・ステータスや投資税額控除など)を受けている企業等は、対象から免除されます。
インターンの採用要件と必要人数
提供するインターンシップは、MySIP(National Structured Internship Programme)の枠組みを満たす質の高いものである必要があります。
待遇条件
期間は最低10週間以上とし、学生の学習レベルに応じて月額RM500またはRM600以上の手当を支給する必要があります。
採用期限
EP承認後、TalentCorpから正式な通知を受け取った日から12ヶ月以内にインターンを採用しなければなりません。
必要人数
EPのカテゴリーにより異なります。EP1取得者1名につき3名、EP2取得者1名につき2名、EP3取得者1名につき1名のインターン枠が求められます。
2%上限ルールの変更
インターン人数を「全従業員の2%」とするルールはデフォルトの選択肢ではなくなりました。2%上限での評価を希望する企業は、別途MyNextプラットフォーム経由でアピール(異議申し立て)を行い、承認を得る必要があります。
未遵守のリスクと優遇措置
未遵守による事実上のペナルティ
罰金等の直接的な罰則は設定されていませんが、本ポリシーの遵守状況は、将来のEP申請(新規・更新を含む)の審査において適切な比重で考慮されます。
したがって、遵守していない場合は次回のEP更新等がスムーズに承認されないリスクが生じます。
優遇措置(インセンティブ)
MySIPに参加して要件を満たしたインターンシップを実施した企業は、インターン関連費用について「二重控除(Double tax deduction)」の恩恵を受けることができます。
企業が取るべき具体的なアクション
システム登録
EP承認後、TalentCorpから通知を受け取った企業は、30日以内にMyNextプラットフォーム(www.mynext.my)に登録し、インターンシップ担当者(PIC)を追加する必要があります。
募集と申告
インターンはMyNext上で募集するか、他媒体や大学等から直接採用した場合はMyNext上で直接採用(Direct Hiring)として申告します。
配属について
採用したインターンは、EPを取得した駐在員の直属の部下にする必要はなく、社内のどの部門・役割に配属しても問題ありません。
